白い錠剤と瓶

見たところ傷やニキビのようなものはできていないけど、ピリピリした痛みがする。なんだかほてっているような熱を感じる。唇やその付近にこのような違和感を感じたり、水膨れができたときは、口唇ヘルペスを疑ったほうがよいです。風邪の華、熱の華などと呼ばれることがありますが、これは他人に感染するウイルス性の病気です。キスなどの直接接触のほか、タオルや食器を介しても感染します。症状としては複数の水泡がぷつぷつと固まってでき、かゆみや痛み、ほてりなどを伴う場合があります。日本人の10人に1人はかかったことがあるというほど、一般的な病気です。

ヘルペスにはいくつかの種類があります。大きく分けて単純ヘルペスウイルス1型と単純ヘルペスウイルス2型の分類があり、1型は口唇や顔など上半身にできるものをいいます。2型は下半身にできるものをいい、性器周辺に水膨れができます。これを性器ヘルペスといいます。直接接触で感染するので、性行為でも感染し、性感染症に数えられます。1型に感染した場合は、皮膚科で診てもらうのがいいでしょう。2型の場合は男性なら泌尿器科、女性なら婦人科でも診てもらえます。他の部位や他の人にうつしてしまう危険があるため、早めに受診することが大切です。

口唇にヘルペスができた場合は、手で触れることは避けます。他人とタオルや食器を分けることも大切です。また、キスやオーラルセックスでもうつる症状であることを、パートナーにわかってもらえると安心です。患部付近の化粧を避け、リップクリームを塗ることも控えましょう。患部をひろげてしまう恐れがあります。唇ではなく口の中に口内炎としてできることもあります。

帯状疱疹は、一度感染した人の体内に潜伏しているヘルペスウイルスによって引き起こされます。上半身の一部、通常体の左右どちらか一方に水泡ができることが多いです。胸から背中に出ることが多いですが、顔、手足、お尻、お腹などにできることもあります。始めに痛みが出て、水泡ができ、かさぶたになって治るまで三週間から一か月かかります。たまに皮膚の異常は治まったあとも神経痛が続くことがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹にかかる人は高齢者が多いですが、免疫力の低下によって現れるので、若い人でも発症することがあります。再発はまれです。

このように体のいろいろなところにできるヘルペスは、乳幼児にも感染します。肌が柔らかく免疫力が弱い乳幼児にとっては、重症となる場合があります。初めて感染した時は再発の時よりも症状が重くなりますし、発熱することもあり、脱水症状になりやすい乳幼児は入院治療が必要となる場合もあります。日頃からどのようにすれば感染し、また予防できるのか、考えて実践して身につけておくようにしましょう。

ヘルペスについて知ると同時に、他の性病についても知識を持ちましょう。名前は聞いたことがあるかもしれないカンジダはデリケートゾーンのかゆみなど女性にとって不快な症状が多く、しかも再発しやすいです。自覚症状がない場合が多く、もっとも多くの人が感染しているといわれるクラミジアは、放置すると不妊症になる可能性が男女共にあります。不快な匂いを放つトリコモナス膣炎などもあります。女性は絶えず膣からおりものなどの分泌物が出ているのですが、それが体調によるものか、性病によるものかは判別するのが難しいのが実情です。少しでもおかしいなと思った時に役立つように、感染経路や予防方法、用いる薬や治療方法も紹介していきます。これらは女性特有の病気ではなく、男性もかかります。パートナー間の性交渉で再発を繰り返すようなことがないよう、症状や必要な対処を説明して共有できるように備えましょう。